LAI-2200
- 原理
- 測定
- LAI-2200Cの基本操作
- 測定条件の設定
- シングルモードでの測定方法(1台使用)
- 2台のワンドと1台のコンソールを用いた測定方法
- 複数センサでの測定方法:Remote mode(3台以上使用)
- データの回収
- FV2200 のインストール
- データ解析用ソフト「FV2200」でのデータ解析
- 観測結果の意味
- その他注意すべきこと
- 参考文献
- 2016/06/17 筑波大学生命環境系 秋津朋子 作成
LAI (Leaf Area Index; 葉面積指数) を簡易的にindirectに測定するLAI-2200/LAI-2200C (LI-COR, USA) について,測定方法について説明する。LAI-2200Cは,LAI-2200をベースとして,GPSシステムを搭載したバージョンである。
原理
LAI-2000を参照ください。
測定
測定に適した条件
快晴時の日の出前または日没後が最適な観測条件である。
また,風が強く,キャノピーがよく動くような条件は避ける。さらに,シングルモード(後述)の場合,天気が短時間でよく変わるような条件も避けたほうが良い。
LAI-2200は直達光がある場合に補正することもできる(とマニュアルに書いてある)。k値を求めるという方法。今回はその方法については触れない。やはり,理想的な条件での観測のほうが個人的には信用できるため。
測定方法
LAIを出すのに,透過率 T(θ)の値が必要なため,キャノピーの上(もしくは完全にオープンな場所)とキャノピーの下の2ヶ所での光強度を測らなければならない。
2ヶ所の値を測る方法として,1台のLAI-2200を持って移動し,上と下をそれぞれ測定する方法(シングルモード)と,2台のLAI-2200を同期させて,1台でキャノピーの上,もう1台でキャノピーの下を測定する方法(デュアルモード)がある。
LAI-2200Cの基本操作
LAI-2200CはLAI-2000と比べて格段に操作がわかりやすく,見ただけでおおよその見当がつく。
まず,LAI-2200Cは次の2つの部分からなる。
- コンソール(コントロールユニット):GPS内蔵
- ワンド(光学センサ)
電源
- 電源ON/OFF:電源マークのボタンを押す。ワンドの電源OFFは長押し。コンソールにワンドを接続した状態でコンソールに電源ON/OFFするとワンドも自動的に電源ON/OFFする。
- オートパワーオフ:コンソールの [MENU] を押し [↑][↓]で "Console Setup" を選択して[→]→"Auto Off Timer"を選択して [↑][↓]で時間を設定する。5分間隔で時間が増減する(5分から60分まで設定可能)。初期設定では,オートパワーオフが5分に設定されている。
文字入力
- アルファベット/数字:それぞれのキーを押す(数回押すと目的とする文字がコンソール画面に出てくる)。
- 文字の消去:[←]を押すと一文字消える。
- 入力の決定:[OK]キーを押す。
- 操作の中断:[EXIT]キーを押す。
時計あわせ
手動での時間合わせ(マニュアルモード)とGPSを使った時間合わせ(GPSモード)がある。まず,コンソールで時計合わせをして,それをワンドで同期させる。
- コンソールの時計合わせ
- マニュアルモード:コンソールの電源ON→[MENU] を押し [↑][↓]で "Console Setup" を選択して[→]→"Set Time"を選択して[→]→ HH:MM YYYY/MM/DDの順になっているので,それぞれ動かしたいフィールドに[←][→]でカーソルを合わせてから, [↑][↓]で時間を合わせる。合わせたい時間になったら,[OK]ボタンを押す。(LAI-2000と異なり,分単位での時間合わせしかできないので,各分の00秒で[OK]ボタンを押すしかない。)
- GPSモード:GPS衛星を捕捉していないとこのモードには入れないので野外で行う必要がある。
- [MENU] を押し [↑][↓]で "Log Setup" を選択して[→]→"GPS"を選択して[→]→"Active"を[←][→]キーで"On"にする。→[↑][↓]キーで"Log GPS"に合わせ,[←][→]キーで"Yes"にする。 →[↑][↓]キーで"When"に合わせ,[←][→]キーで"Any"にする。→[OK]。
- [MENU] を押し [↑][↓]で "Console Setup" を選択して[→]→"Set Time"を選択して[→]→"Use GPS"を選択して[OK]or[→]→UTCオフセット時間を入力する。日本の場合は"0900"を入力して[OK]。
- ワンドの時計合わせ
- ワンドをコンソールに接続する。コンソールの電源ON→ [MENU] を押し [↑][↓]で "Wand Setup" を選択して[→]→"Clock"を選択して[→]→ "Sync Time"→[→]。
測定条件の設定
- 基本設定
- AとBデータの設定:[MENU]→"Log Setup"→"Define Above"→"A" (A records are Above, B are below)
- どのAデータを使うか:[MENU]→"Log Setup"→"Determine Above"→"Closest"(最もBに近い時間のAデータを使う) or "Interpolate"(最も近い時間の2つのAデータで補間する)。
- BデータがAデータより大きかった時にどうするか:[MENU]→"Log Setup"→"Bad Readings"→"Clip(透過率を強制的に1にする)" or "Skip(データを読み飛ばす)"
シングルモードでの測定方法(1台使用)
ワンド単体で簡単に作業できる。
測定条件の設定
雲は太陽の動きによる光条件の時間的な変動を考慮して,一回の測定あたり,下記のような順に測るのが良いだろう。
- キャノピーの上(1回)
- キャノピーの下(複数回)
- キャノピーの上(1回)
- 1〜3を複数回繰り返す
2と4での回数は,キャノピーの空間的な不均一性と測定したい対象の面積などによってそれぞれ決める。
測定
※測定を始める前に,保存されている古いデータを消去しておいたほうが良い。
- ワンドのデータを削除する:[MENU]→[Data]→[Wand]→[Purge]→データを削除するワンドを選ぶ→[OK]を押す。
※ワンド単体で測定するので,コンソールと接続している場合は,取り外す。
- キャノピーの上での測定
- キャノピーの上,または完全にオープンな場所に移動。
- [A/B Power]電源をONにする
- センサーを水平に持ち(測定者の陰に注意),AboveのところのLED(青)が光っていることを確認して(光っていない場合は,[A/B Power]ボタンを押す。),[LOG]ボタンを押す。LOGのLED(オレンジ)が光っている間は測定中。ピッピッと2回音がなったら測定OK。(目と耳で測定を確認できる。)
- キャノピーの下での測定
- キャノピーの下に移動。
- 1と同じく,センサーを水平にし,[A/B Power]ボタンを押して,AboveのところのLEDが消えていることを確認して,[LOG]ボタンを押す。
- 1,2をそれぞれ設定した回数と順番で行う。
- 記録されたデータの回収方法は,データ回収の項を参照。
※コンソールと接続して観測すると緯度経度情報が記録される。私はシングルモードを使わないので今回は書きませんが,いずれ書くかもしれません。
2台のワンドと1台のコンソールを用いた測定方法
1台を天空光,もう1台を透過光の観測に用いる。
※使用する2台の時計をきちんと同期させておくことと,2台の出力値を同じ光条件の元で較正しておくことが重要。
2台のセンサの較正係数を求める(Matchファイルの作成)
※観測の前または後に行う。
※Auto log(自動計測)の設定をしている場合は解除する。
- 2つのワンドをタワー頂上に並べて設置する。
- 天空光用のワンドに45°ビューキャップをとりつけ,タワー頂上にセンサの開口部が北向きになるように設置。水平をとる。
- 透過光用のワンドにも45°ビューキャップをとりつけ,天空光用LAI-2200のすぐ横に並べる。水平をとる。
- 2つのワンドをコンソールに接続する。
- ワンドのデータを削除する。それぞれのワンド毎に行う。
- [MENU] → Data → Wand → Purge → ワンドを選択 → [OK]
- 校正用(天空光)データの取得。
- [START|STOP] → New File → “MATCH”と入力。
- どちらのワンドもABOVEモードになっていることを確認。(ABOVE LEDが点滅していなければ,ワンドの[A/B]を押す。これはFV2200の処理でなんとでもなるが,どちらもABOVEモードでデータ取得した前提で説明する。)
- コンソールの[LOG]ボタンを複数回(例:10回)押して,天空光を2つのワンドで同時に測定する。
2つのワンドの時計合わせ
- 2つのワンドをコンソールに接続する。
- コンソールの時計合わせ。
- [MENU] → Log Setup → GPS → “Active”を“On”に,“Log GPS”を“Yes”に,“When”を“Any”にする。→ [OK]。
- [MENU] → Console Setup → Set Time → Use GPS → [OK] →UTCオフセット時間を入力する。日本の場合は“0900”を入力。 → [OK]。
- ワンドの時計合わせ。それぞれのワンド毎に行う。
- [MENU] → Wand Setup → ワンドを選択 → Clock → Sync Time → Yes → [OK]。
天空光の測定1(ワンドだけで測定)
- 測定開始直前に時刻合わせをする。「2つのワンドの時計合わせ」参照。
- 自動測定モードの設定。
- [MENU] → Wand Setup → select wand → Auto Log → [OK]
- 測定開始・終了時刻・測定インターバルの設定。
- Start time: 測定開始時刻と日付を入力する。
- Stop time: 測定終了時刻と日付を入力する。
- Frequency: 測定インターバル“15(例)”を入力。
- 自動測定モードをOnにする。
- “On/Off”を“On”に変更する。 → [OK]
- ワンドをコンソールから外す。
- 測定開始時間まで,ワンドのLEDは2.5秒間隔で点滅する。
- 観測を開始したら,LEDは1秒ごとに点滅する。
- 測定終了後、機材を撤去する。
天空光の測定2(ワンドをコンソールに接続して測定)
- 測定開始直前に時刻合わせをする。「2つのワンドの時計合わせ」参照。
- 自動測定モードの設定。
- [MENU] → Log Setup → Console Autolog → Active: On → Period: “15(例)”を入力 → [OK]
- 観測開始。
- [Start|Stop] → New file → [OK] → ファイル名(年月日)を入力(例:20160806)
- PROMPT1:(観測するものを入力。例:SKY)
- PROMPT2:(観測場所を入力。例:TOM)
- ディスプレイの一番上の行に,次の観測時刻までの時間(例:AUTO0005)がカウントダウンされるので,それを見て,トランシーバで次の観測時刻をコールする。
- [Start|Stop] → New file → [OK] → ファイル名(年月日)を入力(例:20160806)
- 観測停止。
- [Start|Stop] → [OK]
- 測定終了後、機材を撤去する。
林床での透過光の測定
- 測定開始直前に時刻合わせをする。「2つのワンドの時計合わせ」参照。
- 透過光用のワンドを持ってキャノピーの下(測定点)に移動。
- [A/B Power]ボタンを押して,AboveのところのLEDが消えていることを確認。
- 測定開始時間になったら、測定を開始。天空光測定の時刻と同期して測定する。
- センサ開放部を北に向け、水平に持つ(水準器で水平を確認!)。
- 時計の秒数が00,15,30,45秒のいずれかの時に、[LOG]ボタンを押す。(天空光を上の例のように測定している場合)
- 記録。
- 記録紙に測定したポイント名、時刻を記入する。
- 次の測定地点に移動して,3〜6を繰り返す。
複数センサでの測定方法:Remote mode(3台以上使用)
複数センサの較正係数を求める(Matchファイルの作成)
※この作業は林床での測定の前に行なっておくと良い。(測定後に行なって補正することも可能。)
※コンソールとつないだ状態だと,測定開始・停止時刻を設定できないので,この作業は,ワンド単体で測定したほうが良い。(動作モードの設定にはコンソールが必要。)
- 各ワンドをコンソールX,Yポートにつなぐ。
- コンソールの電源ON。(ワンドには自動的に電源が入る。)
- 古いデータを全て消去する。(ワンドのデータを削除する:[MENU]→[Data]→[Wand]→[Purge]→データを削除するワンドを選ぶ→[OK]を押す。)
- 時計を合わせる。(コンソールの時計合わせ→それぞれのワンドへ時刻の同期)
- 測定モードの設定。[MENU]→[Wand Setup]→[select wand]→[Auto Log]→[OK]
- 測定開始時刻の設定。[Start time](時刻と日付を入力する。日付は現在の月でしか設定できないが,日付を入力しないといけない。)
- 測定終了時刻の設定。[Stop time](時刻と日付を入力する。日付は現在の月でしか設定できないが,日付を入力しないといけない。)
- 測定インターバルの設定。[Frequency](測定インターバルを入力。5秒の倍数にする。5秒〜3600秒が入力可能。)
- 自動測定モードをOnにする。[On/Off]を[On]に変更する。[OK]
- 自動測定モードの設定が終わったら,ワンドをコンソールから外せる。測定開始時間まで,ワンドのLEDは2.5秒間隔で点滅する。観測を開始したら,LEDは1秒ごとに点滅する。
- 全てのセンサを,林床(透過光)測定と同じ向き(例:先端を北向き),同じビューキャップ(例:45度)をつけて,水平を保つように姿勢を保ち,ワンドを固定する。
- 天空光測定用のセンサはAboveモードで,透過光測定用のセンサはBelowモードで測定する。
- コンソールにワンドを接続して,各ワンドからデータを回収する。
- [MENU] → Data → Wand → Download → データ回収するワンドを選択する。[OK]
- New File → [OK] → ファイル名を入力(例:MATCH0000) →[OK]
- ※それぞれのワンドのデータとわかるようなファイル名で保存する。
- PROMPT1:(観測したものを入力。例:SKY)
- PROMPT2:(観測場所を入力。例:TOM)
- 校正用観測終了後に,FV2200で天空光用データと各透過光用データのペアデータを作成する。本観測終了後に,このMatchデータと観測データを用いてデータの較正を行いLAIの計算をする(「データ解析用ソフト「FV2200」でのデータ解析」を参照。)。または,このMatchデータを用いて,手動(excel等)で,同じ時間のデータ(例:20分積算値)を用いて補正係数(天空光測定用センサの値/各透過光測定用センサの値)をX1〜X5まで各リング毎に計算しても良い。
- (手動計算の場合)測定後に透過光のデータをこの係数を用いて補正する。
txtファイルの例(天空光用センサ) ### Observations A 1 20160719 16:18:50 W1 47.14 20.58 2.825 3.331 7.010 A 2 20160719 16:19:00 W1 47.25 20.57 2.829 3.335 7.016 A 3 20160719 16:19:10 W1 47.12 20.56 2.826 3.329 7.005 A 4 20160719 16:19:20 W1 47.08 20.56 2.828 3.327 6.995 A 5 20160719 16:19:30 W1 47.04 20.57 2.828 3.323 6.985
txtファイルの例(透過光用センサ1) ### Observations A 1 20160719 16:18:50 W2 47.19 20.60 2.825 3.336 7.027 A 2 20160719 16:19:00 W2 47.25 20.60 2.832 3.336 7.026 A 3 20160719 16:19:10 W2 47.21 20.59 2.831 3.336 7.026 A 4 20160719 16:19:20 W2 47.09 20.61 2.831 3.336 7.025 A 5 20160719 16:19:30 W2 47.11 20.59 2.828 3.333 7.018
txtファイルの内容 "A(天空光モードでの測定)" "データの行番号" "時間" "X1のデータ" "X2のデータ" "X3のデータ" "X4のデータ" "X5のデータ"
全天(天空光)の計測
※観測タワーの上など,天頂角約80度までに天空光を遮るものがない場所で観測する。
※森林の中で,観測地の中に観測タワーや,観測地の側に広い空き地がないときには,ビューキャップを使って観測光の方向を狭める。開空方向に樹高の3.5倍の空き地があれば良い。
※ワンドにコンソールを接続して使うと緯度経度情報が記録される(GPSモード)。また,次の計測時刻がカウントダウンされる。
- GPSモードの起動。[MENU] を押し [↑][↓]で "Log Setup" を選択して[→]→"GPS"を選択して[→]→"Active"を[←][→]キーで"On"にする。→[↑][↓]キーで"Log GPS"に合わせ,[←][→]キーで"Yes"にする。 →[↑][↓]キーで"When"に合わせ,[←][→]キーで"Any"にする。→[OK]。
- GPS衛星を利用した時刻の設定。[MENU] を押し [↑][↓]で "Console Setup" を選択して[→]→"Set Time"を選択して[→]→"Use GPS"を選択して[OK]or[→]→UTCオフセット時間を入力する。日本の場合は"0900"を入力して[OK]。
- 自動測定モードの設定。[MENU]→[Log Setup]→[Console Autolog.]
- 自動測定モードの起動と測定インターバルの設定。[Active]-[On]→[Period](測定インターバルを入力。5秒の倍数にする。5秒〜3600秒が入力可能。)→[OK]
- 観測開始。[Start|Stop]→[New file]→[OK]→ファイル名を入力(例:UrySky)
- PROMPT1:(観測するものを入力。例:Sky)
- PROMPT2:(観測場所を入力。例:Uryu)
- ディスプレイの一番上の行に,次の観測時刻までの時間がカウントダウン(例:AUTO0005)されるので,それを見て,観測時刻をトランシーバーを使ってコールする。
- 観測停止。[Start|Stop]→[OK]
林床(透過光)の計測
- ワンドをコンソールに接続。→コンソールの電源ON
- 時刻の設定。[MENU] を押し [↑][↓]で "Wand Setup" を選択して[→]→"Clock"を選択して[→]→ "Sync Time"→[→]。
- ワンドをコンソールから取り外す。
- ワンドを持ってキャノピーの下に移動。
- [A/B Power]ボタンを押して,AboveのところのLEDが消えていることを確認。
- センサーを水平にし,天空光測定の時刻と同期して[LOG]ボタンを押す。
- 次の観測場所に移動し,1〜3を繰り返す。
データの回収
ワンドからコンソールへデータ回収
※コンソールを使って天空光の自動測定をした場合には,2の作業は不要。
- コンソールに天空光用と透過光用のワンドを接続して,コンソールの電源を入れる。
- 天空光用のワンドからデータを回収する。
- [MENU] → Data → Wand → Download → データ回収するワンドを選択する。[OK]
- New File → [OK] → ファイル名を入力(例:20160806S) →[OK]
- PROMPT1:(観測したものを入力。例:SKY)
- PROMPT2:(観測場所を入力。例:TOM)
- 透過光用のワンドからデータを回収する。
- [MENU] → Data → Wand → Download → データ回収するワンドを選択する。[OK]
- New File → [OK] → ファイル名を入力(例:20160806F) →[OK]
- PROMPT1:(観測したものを入力。例:FOREST)
- PROMPT2:(観測場所を入力。例:TOM)
- ※New Fileとせずに,下のようにすると,ワンドからコンソールへのデータ回収の段階で,透過光のデータを天空光用のファイルに追加することもできるが,作業ミス等でデータが壊れてしまうことを避けるため,上の方法をお薦めする。
- Existing Data File → [OK] → 天空光のファイルを選択する。 → [OK]
コンソールからPCへデータ回収
- USBケーブルでコンソールをPCに接続する。
- LAIというデバイスの中のDATAディレクトリ(フォルダ)にFILE名.TXTというファイルがあるので,それをドラッグ&ドロップ等でコピーする。
FV2200 のインストール
# Ubuntu 16.04 tar xzvf fv2200-2.1.1.tar.gz cd fv2200-2.1.1 sudo apt-get install g++ qt4-qmake libqt4-dev libqwt5-qt4-dev qmake-qt4 # qmake-qt4 で上手くqwt-qt4のライブラリが追加されず、makeでこけるので以下の行を追加。 # Makefile.Release の15行目のINCPATHに以下を追加 -I/usr/include/qwt-qt4 # Makefile.Release の18行目のLIBSに以下を追加 -lqwt-qt4 # インストール make
実行する時は、./build/fv2200
データ解析用ソフト「FV2200」でのデータ解析
- データ解析用ソフト「FV2200」を起動。
- 解析するデータを選ぶ。
- [Open] アイコン(File → Open) → データファイル(観測と較正)を選択。 → [Open]
- 「Load these files into one view?」 → [No]
- 天空光に透過光のデータを挿入する。
- [Import] アイコン(Edit → Records → Import)
- 「B record, INSERT」を選択。
- 「closest in time」を選択
- 「Adjust imported A values by」にチェックをつける。
- 「Method 1: B/A pairs in Match」を選択
- [OK]
- データが統合されたファイルを開く。
- 各ファイルのタブをクリックして,ファイル名の前に*がついているか確認。
- ファイル名の前に*がついていたら,それが統合されたファイルなので,そこをダブルクリック。
- Gap Fractionのタブをクリック。各透過光データ毎のLAIとそれぞれのリングの開空度が表示される。
- [Save] アイコンをクリック。
- ファイル名を入力。
- Readme.txtファイルを作成する。
- テキストエディタで観測内容詳細を記録しておくことをお薦めする。
観測結果の意味
- LAI = 葉面積指数の平均値(mm-2)
- SEL = LAIの標準誤差
- ACF = Apparent クランピングファクター
ACF = LAI_log(avg(T))/LAI_avg(log(T)) Le(effective LAI) = LAI × ACF
- MTA = 葉角度(°)の平均値(葉が全て水平ならば,0°,葉が全て垂直ならば90°)
- SEM = MTAの標準誤差
- DIFN = 林冠の開空割合
- SMP = 林冠下での測定回数
その他注意すべきこと
- さらに,測定者が明るい色の服を着ている場合,服から反射される光も測定に影響しうる。黒など,暗い色の服を着ることがのぞましい。
- LAI-2000をしばらく使用しない時には、電池を本体から外しておくこと!液漏れします。
参考文献
- マニュアル
- J. M. Norman and G. S. Campbell (2000) Canopy structure. in Plant Physiological Ecology (eds. R.W. Pearcy et al.), pp.301-325
Keyword(s):
References:[とらりもんHOME] [LAI-2000]