土壌水分を把握するための手法として人工衛星搭載の合成開口レーダ (SAR: Synthetic Aperture Radar) を用いた研究が進んでおり、現在 SAR で採用されている周波数の中で L バンドという波長帯の電波が土壌水分の解析に最適だと考えられている 1)。多くの SAR は C バンドという電波を採用していたが、宇宙航空研究開発機構 (JAXA:Japan Aerospace Exploration Agency) の地球観測技術衛星ALOS 搭載の PALSAR で L バンド 4 偏波同時観測が実現し、ALOS-2 搭載の PALSAR-2 に引き継がれている。本研究では ALOS-2 搭載の PALSAR-2 のデータを用いて、つくば市の裸地を対象に、2 偏波 (VV, HH) の後方散乱係数とモデル式を用いて体積含水率を定量的に推定し、空間分布図を作成した。