奈佐原(西田)顕郎 Kenlo Nishida Nasahara
筑波大学准教授 Associate Professor, University of Tsukuba, Japan.
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授業
当方をお訪ねくださる方へ(学生さんも含む)
- お土産はご辞退します。お気遣いご無用です。頂いたこと自体, すぐに忘れてしまうので申し訳ないだけでなく, 特に学生さんに言えるのですが, お土産が経済的な負担になって欲しくないのです。経済的に余裕がある人がお土産を持ってきて下さった場合も, それを他の学生が見ています。ああ, そうしなければいけないのかな, と思わせてしまいます。
- 服装はラフで大丈夫です。ジャージとかでも全く気にしません。私もめったにネクタイしませんので。
- SkypeやZOOMやTEAMSなどのテレビ電話を歓迎します。基本的に顔出しで応対しますので, できれば顔出しでいらして下さい。
研究室を志望する学生さんへ
- For foreign students: If you have no experience of working with me or in my group, I cannot help you apply to the scholarships which need my agreement or my recommendation (such as MEXT scholarship). For those students, I may suggest JICA/JDS program. In fact, many students have joined us within this program.
- 日本在住の学生さんへ: 当方は大学課程では生物資源学類, 大学院修士課程では環境科学学位プログラム, 大学院博士課程では環境学学位プログラムで学生を受け入れています(他にも修士課程では生物資源科学学位プログラム, 博士課程では農学学位プログラムでも対応可能ですが, 特に事情がなければ「環境科学学位プログラム」「環境学学位プログラム」で入って下さい)。
- 出身やジェンダーや年齢などでの差別はありませんし, 従って有利・不利はありません。
- すべての形のハラスメントを予防・排除します。ハラスメントに対する高い意識と自律性を持つことをお願いします。
- 私の授業(特に入学前教育や1年次)と研究室での指導は, だいぶ雰囲気は違います。授業の印象で「面倒見の良さ」を期待すると, 「あれ?」となるかもしれません。
- 研究室での指導は, 基本スタンスとして自主性を重視し, セルフマネジメントを求めます。
- 相談や個人指導の機会や選択肢はシステマティックに用意していますが, それを利用するもしないも学生さんの判断です。
- Help each other, teach each other, learn from each other.と言っています。研究室のメンバーと分け隔てなく交流交流し, その中で学んで下さい。
- そのため, 自分の考えや事実, スキルなどを言語化する能力が大事です。臆せずに自分の考えを素直にはっきり言える学生が向いています。
- 外国人留学生も含めて, 別け隔てなくつきあえる人, もしくはその意欲がある人が向いています。研究室内のコミュニティを分断したくないのです。
- 束縛が緩くて自由度が高いですが, それを主たる目的とする人(就活のために籍を置くだけなど)や, 帰属意識が希薄な人は向いていません。帰属意識は自発的に醸成されるものであって求めるものではないと思いますが, さすがに皆無だと生産性や教育効果を落としますので研究室運営上は良くないと考えます)。
- 私の目指す研究室はこの図↓の"Community Style"です:
- 学生指導は1対1であってもこの図↓の右のように他の学生に見えるオープンな形でやりたいと考えています。これは「他の人が受けている指導を見て自分も学ぶ」という機会を作るためです。ちょっと変わっていると思うかもしれませんが, 団体スポーツの指導などでは普通のことです。ハラスメントなどの防止のためにもなると思います。ただし, クローズな1対1の指導を望む人には状況次第で対応します。
学生に頻繁に言うこと
- 安全第一。
- 単位を省略するな。→ 計算がダメなあなたへ
- 調査や実験の記録はすぐに書こう。
- 壊れたもの・使えないものをそのまま置いておくな。
- 挨拶しよう。挨拶は相手に確実に伝わるようにしよう。
- 言語化しよう。
- 分からなくなったら定義に戻れ。
- 英語は大文字と小文字をきちんと使い分けよう。
- 英語はカッコの前にスペース入れよ。
- 情報共有しよう。
- 情報共有した上で自分で判断し自分で動こう。
- 「当たり前」な情報や記録ほど抜け落ちる。
- bad newsは隠さず迅速に共有しよう。
- 失敗も勉強。
- 文章書いたら音読しよう。人に見てもらったり直してもらうのはその後。
私の主張(笑)
変なこと言っていたらご指摘・ご指導頂けるとありがたいです。
- 常用対数や自然対数を, 底を省略してlog xと書いてはならない。読む人によって解釈が異なる可能性があり, 危険だからである。
- 物理量を数値で表す時, 単位を省略したり不正確に使ってはならない。たとえ式の中であっても, 単位を省略してはならない。物理量が数値と単位の積で表される以上, 単位を省略するのは間違いである。論理的な整合性がとれなくなり, 誤解が生じやすくなり, 検証が難しくなる。危険である。
- 有効数字で表された物理量の不確かさは末尾の桁の±0.5であるというのは不合理である。それは丸め誤差に過ぎない。不確かさには丸め誤差の他にたくさんの要因があることを忘れている。間違っており非教育的であり危険である。
- 日付の記録において原則的に年を省略してはならない。年月日は2022/06/30のように年, 月, 日の順に書くべきであり, ひと桁の月や日は06のように0でパディングして2桁にすべきである。そうすればソートした時に素直に時系列になるからである。欧米式の日, 月, 年や月, 日, 年のようなスタイルを真似るべきではない。日付の解釈が一意的ではなくなり, 過誤・混乱を招くからである。2022年を22などと省略してはならない。元号は原則的に使わない。
- 高校物理学などで, 光が屈折率の低い媒質から屈折率の高い媒質に入射したとき, 反射波の位相がπずれるという説明がよくあるが, 誤解を招く表現であり, やめるべきである。電場の位相は確かにそうなるが, 磁場(磁束密度)の位相はずれない。光は電場と磁場の波なのだから, どちらについての話なのかを明示しない限り, 反射による位相のずれは議論として成立しない。現状では, 電場も磁場も両方について位相がずれると勘違いさせる危険がある。
- 小学校〜高校の理科(物理学)で, 2つの媒質の屈折率が同じなら界面で反射は起きないという説明がよくあるが, 誤解を招く表現である。正しくは「インピーダンスが同じ」である(界面に垂直に入射する場合)。
- 「恒星は自ら光を出す星であり, 惑星は恒星の光を反射するだけで自らは光を出さない」という説明がよくあるが, 誤解を招く表現であり, やめるべきである。惑星であっても, 熱放射によって「自ら光を出す」。たとえば地球の夜の面は太陽光が当たっていないが, 熱放射によって(主に熱赤外線において)光っている(その証拠が気象衛星で観測されるの夜間の温度画像である)。従って地球は恒星の光を反射するだけではなく, 自らも光っている(これは決して反射ではない)。仮に「自ら」を光のエネルギー源のことを言うとしても, 地球の内部の熱は地球の熱放射に(わずかであっても)寄与している(火山から噴出されるマグマが赤く光るのはそれである)ため, やはり地球も「自ら光を出す星」である。
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