筑波大学生物資源学類 入学前教育のページ

筑波大学生物資源学類 学習支援室

※ これは入試(推薦・前期・後期)に合格し, 入学意志のある人の為の任意参加プログラムです。該当者だけが参加できます。
※ 参加/不参加は入学後の成績評価対象や履修条件には一切影響しません。
※ お問い合わせは, 筑波大学生物資源学類 事務室 029-853-6031 または, 奈佐原顕郎准教授 nasahara.kenlo.gw@u.tsukuba.ac.jp までお願いします。

 私たち筑波大学生物資源学類(通称「資源」)は入試合格者に入学前教育(任意)を行っています。目的は以下のとおりです:
  1. 学びのアップデート
  2. 基礎学力の整備
  3. 仲間づくり
 大学合格の「次」である大学での学びに向けて, 学ぶ動機と方法を更新するのが「学びのアップデート」です。今後は「正解」の決まっている難問を初見で素早く解くことよりも, 正解があるのかどうかもわからない話題や事象を丁寧に考えて論じる活動が求められます。そのためには基礎学力を「テストで正解するための知識・技術」から「自分で確認・納得した知識体系」に再構築する必要があります。それを補い伸ばすのが「基礎学力の整備」です。仲間(同級生や先輩)とつながることで心理的に安定し, 互いに学び合い助け合うことができます。

 これらを目的として, 入学前教育は基礎診断テスト・自己診断, 課題(自分で選択), 先輩・同級生とのオンライン交流, 教員によるオンラインスクーリングなどを実施します。

 ここまで読んで入学前教育を受けてみようと思った人はこちらのページへどうぞ(ユーザー名・パスワードは受験番号です)。(途中でやめてもOKです。自分で考えて勉強することも大学での学びですから, 自分に向き合って楽しみながら頑張ってください!)

よくある質問


経験者の声

何よりもただただこの入学前教育というものが楽しかった。今までの自分の学習観のようなものが次々と壊されていき、学びがアップデートされ、真の学習とは何かを実感できる内容ばかりだったからだ。(2023年度入学)

学びは人と比べるものではないこと、学ぶ上で分かったつもりの状態が危険なこと、問題だけ解けるようになっても意味がないこと。そうしたことを学んでいく内に、勉強への取り組み方が変わっていった。(...) 今回得られた学びに対する考え方を振り返りながら、これからの四年間を過ごしていこうと思う。(2023年度入学)

もし、この入学前教育に参加していなかったら、付け焼刃の暗記に頼ることや他人と自分を比べて揺さぶられることが続いていたと思う。約三か月間、大学に向けて有意義な時間を過ごすことができて良かった。(2023年度入学)

今までは学力は主にペーパーテストで測るものだという認識がやはりどこかにあった。ペーパーテストが全てではないと分かっていながらも、点数が高ければ学力が高いと考えてしまっていた。しかし入学前教育を受けてからは、本当にその考えが無くなった。(2022年度入学)

今まではタスクというものが常に与えられ続けている環境だったにもかかわらず、急にタスクがゼロになるといった状況にもはじめは混乱した。しかし、この期間、自身で勉強を進めるにつれて、「すべきこと」や「やってみたいこと」を自分の中で認識し計画、行動するということが本来いかに重要であるかということを身をもって実感させられた。(2022年度入学)

私は高校生の時も、丁寧に考えながら勉強するという姿勢を大事にしてきたが(...)、やはり受験期の勉強は無理に暗記していたようなものが多く、自分のためになる勉強をしていたとは言えなかった。入学前教育を通して、根本的なところまで理解を進めながら勉強することに改めて面白さを感じ、「受験慣れ」していた勉強から抜け出せたように感じる。「学びのアップデート」で得た新たな勉強観をもって大学の勉強を始められることが非常に嬉しく、入学前教育を受けてよかったと実感した。(2022年度入学)

チューターが積極的に話を引き出してくれたり大学の授業について教えてくれたりしたのでコミュニケーションがとりやすかった。(...)毎週グループに学習報告をしたら必ず励ましの言葉やアドバイスを添えた返信をしてくれてとても励みになった。同じ班になった同級生とは個人的にLINEで繋がってお互いの話をしたり情報交換をしたりして仲を深めた。(2022年度入学)

この入学前教育の話を、別の大学に入学予定の友人にすると、みんな口をそろえて「いいなあー」と言います。推薦入試受験者は、一般入試の人に比べて劣ってしまうのではないかと思っている人が多いですが、この入学前教育を受けることが出来、考え方が変わりました。受験が終わり、勉強の目的を見失ったような気持ちになっていましたが、またモチベーションを向上するきっかけになりました。(2022年度入学)

二か月前までは、大学生活についての不安や勉強の不安、友達ができるかの不安に苛まれて悪夢ばかり見ていました。漠然と「筑波大学生命環境学群生物資源学類 合格」が私にとって重い期待だったからだと思います。「入学前教育」は私のそんな不安を取り除くものでした。私と同じようにどこかに不安を抱いた0年生と温かく見守ってくださるチューターの先輩方、「筑波大学」について知ってもらおうとサポートしてくださる先生方のおかげです。今では不安は期待に代わり、重い期待も軽々背負ってしまいそうなくらいに胸がいっぱいです。生物資源学類を志望して本当に良かったです。(2022年度入学)


 参考までに「基礎学力の整備」に関するコンセプトを表す4つの図を載せておきます↓。

入試合格後, 入学までの勉強。基礎をしっかり積み直す!!



入学前教育と入試はターゲットが違う。難問よりも, 基礎を体系的にしっかり理解!!



学問の階層構造

 下の分野が上の分野の基礎になっています。入学前はまず下の分野をきっちり固めよう。

(ただし本当はこんなに単純ではなく, 実際には下の分野に基づかない各分野に特有の考え方や法則がありますし, 層を飛ばしてさらに下に基づくような考え方もあります。たとえば生物学には化学にも物理にも数学にも基づかない独自の土台もありますし, 化学だけでなく直接的に物理や数学に基づく土台もあります)。



どの入試が上とか下とかは無い

 推薦入試・前期入試・後期入試は, 問われるものが違いますが, どれが上とか下とかはありません。どの入試も大学での学びに必要な資質(学力)を問うており(下の図), 「学力不問」の入試などひとつも無いのです。ペーパーテストにはペーパーテストの長所と短所があり, 面接には面接の長所と短所があり, 小論文には小論文の長所と短所があるのです。世間ではなぜかペーパーテストを過剰に重視する傾向がありますが, 完璧な入試は無いし, 完璧な学生はいません。多様な入試で多様な学生が集まり, 互いに良いところを学び合うのです。