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とらりもん - IT入門: ソフトウェア Diff

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筑波大学生命環境系 奈佐原顕郎

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[[ハードウェア|IT入門: ハードウェア]]の次はソフトウェアについて学びましょう。

!ソフトウェア

ソフトウェア(略して「ソフト」)は、「プログラム」とだいたい同じ概念だと思ってOKです。ハードウェアをうごかすための制御命令や約束ごとからなる「指示書」のようなものです。人間に対してではなく, ハードウェアに対しての指示なので, 機械が解釈できるような、電子的な記号で記述されるデジタル情報です。

コンピュータは、ハードウェアだけで動くのではなく、ソフトウェアによる制御があってはじめて、有機的にはたらくのです。いにしえの人曰く、「コンピュータ、ソフトがなけりゃ、ただのハコ」。

さて、ソフトウェアは、おおまかに次の3つに分類されます以下のような分類ができます
* OSOS (Operating System), 日本語では「基本ソフト」
* アプリケーションソフト
* デバイスドライバ
* ファームウェア

OS (Operating System)は、計算機の基本動作を担当するソフトである。OSの第1の役割は、計算機内の各部品どうしや、計算機と周辺機器(ディスプレイやキーボード、マウス、プリンタなどのハードウェア。デバイスと呼んだりもする)の間の連絡や役割分担をコントロールすることである。!OS

また、OSはユーザーに快適な操作環境を提供する。これをユーザインターフェースとかヒューマンインターフェースというコンピュータの基本動作を制御するソフトですマウスで操作可能なウィンドウや、キーボードに反応して文字を表示することや、時計の表示などである。WindowsとかMac OSは、後述するアプリケーションソフトについても統一的なユーザインターフェースを提供し、そのことによって、ユーザはいくつもの異なるアプリケーションソフトを、おなじような操作感覚で使うことができるとかLinuxなどがOSの例です

さらにOSは、いくつものソフトを同時に実行する(マルチタスク)ための下働き(交通整理)をするの定義は, OSの役割で説明できるでしょう1台の計算機の上で同時に複数のソフトが動くとOSはまずコンピュータ内の部品どうしやメモリーやCPU(central processing unit; 中央演算装置;計算機の頭脳に相当する)を複数のソフトでどのように共有するか、というめんどくさい問題が生じるが、OSはそれを担当するコンピュータと周辺機器とのやりとりをコントロールします

次にまたOSはユーザーに操作環境を提供します。これをユーザインターフェースとかヒューマンインターフェースといいます。マウスやキーボードに反応して画面にウィンドウやメニューや文字を表示したりします。それは後述するアプリケーションソフトにも提供します。そのおかげで様々なアプリケーションソフトがおなじような操作感覚で使うことができます。

さらにOSは、いくつものソフトを同時に実行する(マルチタスク)ための下請け業務や交通整理をします。1台のコンピュータの上で同時に複数のソフトが動くと、計算のための「リソース」, すなわちメモリーやCPU (central processing unit; 中央演算装置;計算機の頭脳に相当する)などを, 複数のソフトでどのように共有するか、というめんどくさい問題が生じますが、OSはそれを調整します。

!アプリケーションソフト

次に
アプリケーションソフトとは、計算機自体のコンピュータ自体の操作以外のなんらかの具体的な目的に対応するソフトであり、例えばソフトです。たとえばワードプロセッサ、表計算、お絵書き、データベース、メール管理、ウェブブラウザリモセンデータ処理ソフトウェブブラウザなどです。

!デバイスドライバ

デバイスドライバは
GISなどであるパソコンが周辺機器(デバイス)を制御するためのソフトです。単に「ドライバ」ともいいます。周辺機器を購入した時, そのままパソコンにつないでもうまく動かないことがあります。そういうときは, 周辺機器に同梱されたCDなどにデバイスドライバが入っていて, それをパソコンに入れる(インストールする)とよいです。

ただし, その事情はOSによります。Linuxは多くの周辺機器のデバイスドライバを自前で持っていて, デバイスドライバをユーザーがインストールする必要は少ないです。

!ファームウェア

[[ファームウェア|https://www.pc-master.jp/mainte/firmware.html]]は, ハードウェア, 特にパソコンの部品(マザーボード等)や周辺機器, ネットワーク機器などに最初から入っている, OS兼デバイスドライバのようなソフトです。初心者はあまり意識しないでもOKです。買ったときにすでに入っているし, むやみに消したり書き換えたりはできないものので, 初心者はほとんど気にしないでよいでしょう。ただし, 古いものファームウェアの不具合のために動作に問題が生じたりするので, たまに「ファームウェアのアップデート」という作業が必要になることもあります


最後にデバイスドライバだが、これは、周辺機器(デバイス)を制御するためのソフトであるパソコンの中のマザーボードのファームウェアを特別にBIOS (Basic Input/Output System)と呼びますデバイスドライバを、単に「ドライバ」ともいうBIOSはパソコンが起動するときに, OSが起動するまでの露払いというかつなぎの役割を持ちます

注意して欲しいのはただしこれらの分類は厳密ではなくてこれらのカテゴリーは絶対的な区分ではなくて、境界がややあいまいである、ということである境界はあいまいです。たとえば前述のようにLinuxというOSの中にいくつかの代表的なにはいろんな周辺機器のドライバーはドライバーが既に組み込まれていることが多い込まれています。スキャナやプリンタなどについてはプリンタについては、それらの周辺機器を便利に使うことができるアプリケーションソフトが、それらのデバイスドライバと融合しているような場合もある場合もあります

ところで、計算機内の各部品どうしのインターフェースは、OSよりもむしろBIOS(Basic Input/Output System)と呼ばれるソフトが主に担当することが多かった。BIOSは、パソコン出荷時に、あらかじめマザーボードの上のCMOSという特別なメモリ (電源切断によっても内容を保持できるメモリ)に記録/保持されている、特別なソフトである。ところが、最近のOSは、BIOSの持つそのような機能まで肩代わりしてしまう。しかしながら、BIOSは、計算機が起動されたときに、最初に実行されるプログラムでもある。従って、BIOSは、計算機の起動直後に、計算機にOSを読み込ませ、実行させる、という重要な役割を持つ。!ソフトのインストールとアップデート

さて、ソフトウェアは、ソフトは多くの場合、店頭でCD-ROMなどの媒体に入れて売られたり、あるいはインターネット上で流通する流通します。ユーザーは、ソフトウェアをソフトを入手すると、それをハードディスクに記録/保持する保持します。このとき、自分のハードウェアやOS、他のアプリケーションソフトなどとうまく適応するように、必要な設定が行われる行われます。このような一連の作業を「インストール」というといいます。インストールされたソフトウェアは、必要に応じて実行されるときOSによってハードディスクからメモリに読み出される出されます

!ハードウェアとソフトウェアの概念図
計算機のシステム --- ハードウェア --- 計算機本体 (CPU, マザーボード、ハードディスク、メモリ、...)
        |                          |
        |                           --- その他 (デバイス; ディスプレー、キーボード、マウス、プリンター、...)
        |
        ------------- ソフトウェア --- OS
                                   |
                                   |-- アプリケーションソフト (ワープロ、表計算、お絵書き、ブラウザ、...)
                                   |
                                   |-- デバイスドライバ (プリンタ用、スキャナ用、...)
                                   |
                                    -- BIOS

!問題

以下の用語を、自分のことばで説明できるように整理せよ:

ハードウェア、ソフトウェア、OS、アプリケーションソフト、デバイス、デバイスドライバ、BIOS、マシン-マシンインターフェース、ユーザーインターフェース、マルチタスク、CPU、メモリ、インストール