MODISデータ解析ツールのインストール
- 2016/08/29 新井美咲
- 2003/08/17 西田顕郎
- 2005/01/30 西田顕郎
- 2010/04/22 村上修正
- 2011/12/01 田中健太郎 移設, 修正, 加筆
(以下の記述は, Ubuntu Linux 11.04 32bit版での実行を想定しています。)
はじめに
MODISの陸域データは、NASAやEOSなどのウェブサイトからダウンロードした状態では使いにくい。なぜなら,
- HDF-EOSという特殊なフォーマットで記述されている。
- 高次プロダクトは, ISINという特殊な地図投影法で表現されている。
からである。そこで, これらを使いやすいフォーマット・使いやすい地図投影法に変換する必要がある。そこで頼りになるツールがModis Toolである。
Modis Toolは, USGS(米国地質調査所)が無償配布している、MODISデータ変換プログラムである。ちなみに, Modis Toolに頼らず、直接HDFを読み込む方法もある。
Javaのダウンロードとインストール
Modis Toolは、Javaを使うため、まずはJavaの環境を整える必要がある。 Javaの有名どころとしては、Sun JdkとOpenJdkがあるが、 今回は、前者のSUN社が開発・無償配布しているプログラム開発実行環境を使用する。
※SunjavaとOpenJDKの違いはここ
ここからダウンロード
※今回は、java version 6 update 29 をダウンロード。 ※Linuxが64bit版の場合、Linux_x64をダウンロード。
ダウンロード後は、ダウンロードしたフォルダに移動し、
$ chmod +x jre-6u29-linux-i586.bin $ ./jre-6u29-linux-i586.bin
64bit版の場合、ダウンロード後、ダウンロードしたフォルダに移動し
$ tar zxvf jre-8u144-linux-x64.tar.gz
すると、jre~~~ から始まるディレクトリが作成されている。このディレクトリを以下に移動し、使えるようにパスを通す。
Javaのホームディレクトリを作成する。
$ sudo mkdir /usr/local/Java $ sudo mv jre1.6.0_29/ /usr/local/Java <---- このようにしておくと、Javaのバージョン管理が楽になる。 $ sudo chmod +x $ export PATH=/usr/local/Java/jre1.6.0_29/bin:$PATH ※既にJavaをインストールしてある場合には、PATHを修正。 (export の文は、.bashrcに追記する。)
※64bit版では、パーミッションはすでに実行許可されているので必要なし。
これでインストールは、完了である。試しにバージョン確認を行ってみると、
$ java -version java version "1.6.0_29"
となり、正しくバージョンが表示されているのがわかる。
MODIS Toolのダウンロードとインストール
Modis Tool には、Modis Reprojection Tool (以下 MRT) と Modis Reprojection Tool swath (以下 MRTS) が存在し、 MODISデータの処理レベルによって、使い分ける必要がある。 例えば、L1Bデータなどの低次プロダクトを扱う場合はMRTSを使用し、 L2G, L3, L4以上のデータについてはMRTを使う。
※処理レベルが高いほど、生データ(観測直後のデータ)から加工されている。
Modis Reprojection Toolのインストール方法
上記のサイトにて、ユーザー登録を行い、MRT_download_Linux.zipをダウンロードする。(32bit もしくは64bit版かは、自己の環境に合わせる。)
インストール先は、どこでも構わないが今回は、/home/"user_name"/MRTとする。
$ mv MRT_download_Linux.zip /home/"user_name" $ unzip MRT_download_Linux.zip $ ./mrt_install
質問には、yesでOK。
次に環境変数に設定を行う。(以下は、.bashrcにも追記する。)
$ export PATH=/home/"user_name"/MRT/bin:$PATH $ export MRT_DATA_DIR=/home/"user_name"/MRT/data $ export MRT_HOME=/home/"user_name"/MRT
これでインストールは完了である。
$ ModisTool
と打ち、下記の画面が表示されれば、正しくインストール出来ている。
もしもJavaが見つからないといったエラーが起きている場合は、 MRTの設定ファイルを編集し、Javaのインストールディレクトリを 指定する必要がある。(※一般的に"パスを通す"という作業)
MRTが正しくJavaを使えるように、下記の通りプログラムを一部書き換える。
$ vi /home/<user_name>/MRT/bin/ModisTool # Run the MRT Java GUI. "/usr/local/Java/jre1.6.0_29/bin/java" -jar "$MRT_HOME/bin/ModisTool.jar" <----この部分を変更。Javaへのパスを入力する。
Modis Reprojection Tool Swathのインストール方法
基本的な流れは、MRTと一緒である。下記のサイトよりMRTSwath_download_Linux.zipをダウンロードする。
USGS MODIS Reprojection Tool Swath
今回は、/home/"user_name"/MRTSwath にインストールする。
$ mv MRTSwath_download_Linux.zip /home/"user_name" $ unzip MRTSwath_download_Linux.zip $ ./install
質問には、yesでOK。
次に環境変数に設定を行う。(以下は、.bashrcにも追記する。)
$ export PATH=/home/"user_name"/MRTSwath/bin:$PATH $ export MRTSWATH_DATA_DIR=/home/"user_name"/MRTSwath/data $ export MRTSWATH_HOME=/home/"user_name"/MRTSwath
これでインストールは完了である。
$ ModisSwathTool
と打てば、起動できる。
MRTと同様に、Javaが見つからないといったエラーが起きている場合は、下記の通りプログラムを一部書き換える。※パスを通す。
$ vi /home/"user_name"/MRTSwath/bin/ # Run the MRTSwath Java GUI. "/usr/local/Java/jre1.6.0_29/bin/java" -jar "$MRTSWATH_HOME/bin/ModisSwathTool.jar" <---この部分を変更。Javaへのパスを入力する。
Keyword(s):
References:[中分解能衛星Terra/MODIS] [MODIS]