5. GNSS衛星はどこにいる?
GNSSは人工衛星からの電波を君が受信機(スマホなど)でキャッチすることで機能する。キャッチできる人工衛星が多ければ多いほど精度は上がる。そこで今, 君の上空のどのあたりにどのくらいの数のGNSS衛星が飛んでいるのかを調べてみよう。AndroidもiPhoneも, "GNSS View" by NEC Corporationという無料アプリがあるはず。それを入れよう。
課題5-1(レポートにする必要はない): 班員全員が, "GNSS View"を入れよ。入れることができたら先に進むこと。
課題5-2: 最初の画面で"Position Radar"を選択せよ。すると星座早見表のような円型の図が出てきて, 現在地で今, 上空にどのようなGNSS衛星がいるかが表示される。スクリーンショットをとれ。Visible GNSSの数はいくつか? その内訳は?
課題5-3(レポートにする必要はない): その画面でSelect Satelliteを押してみよ。すると, 衛星の種類が表になって出てくる:
- QZSS ... 日本の準天頂衛星「みちびき」
- GPS ... 米国
- GLONASS ... ロシア
- BeiDou ... 中国「北斗」
- Galileo ... 欧州
- SBAS ... GNSS補助機能を持った各国の静止衛星
QZSSだけを残して他のチェックを外して"Back"を押してみよ。"Position Radar"に戻り, 日本の「みちびき」だけが表示される。中心からほぼ南に向けて, 4つほどの衛星が並んでいるだろう。
ここで画面下の時間のボタンを左右にスライドさせてみよう。「みちびき」の各衛星の動き方がわかるだろう。同様のことをGPSについてもやってみよう。「みちびき」とどう違うか?
解説: 「みちびき」はほぼ東経140度の位置で地球の自転と同期して運動している。だから日本から見たら東西方向の動きは少なく, ほぼ南北方向だけに動いて見える。それに対してGPS衛星は地球の周りをほぼ縦横無尽に飛んでいるのだ。
課題5-4: GNSS Viewの初期画面に戻ってAR Displayを押してみよ。仮想現実(AR)によって, スマホ越しに君の周りの空に浮かぶ衛星(のマーク)が見えるだろう!
解説: GNSS ViewはGNSS衛星の位置を物理的な解析(運動方程式!)で求めて示してくれるだけで, 実際の信号を受信して解析しているわけではない。
課題5-5(オプション): GPS衛星は地表から高度約2万 kmを飛んでいる。1機のGPS衛星が地球をひとまわりするのにかかる時間はどのくらいか? ヒント: 1年次「物理学」を思い出そう。地球半径0.6万 kmを忘れないように!
戻る