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QGIS入門

2011/10/26 筑波大学 田中 健太郎

注: このページは既に古くなっています。最新情報はこちら: QGIS3

QGISとは何か?

QGISとは、GUI (Graphical User Interface) 操作の可能なGISソフトフェアである。解析は、マウス操作によって行うことが出来る。 これまで紹介してきたGRASSソフトウェアによる解析では、難しいデータ操作においてもQGISで解析すれば簡単ということもある。

以下の解析については、QGISを使った方が簡単である場合が多い。

  • ベクターデータの解析
  • ベクターデータおよびラスターデータの可視化 (地図に重ねてデータを見比べたりするとき)
  • GPSによる観測データの解析
QGIS_image.png
図 QGISの操作画面

QGISのインストール方法

実際にQGISをインストールをしてみる。Ubuntuのパッケージからのインストールが容易であり、本章ではその方法を紹介する。

ちなみに、現在の最新バージョンは、1.7.0である。

またWindows版も存在しており、インストールは非常に簡単である。

Ubuntu のパッケージからのインストール

(Ubuntu以外のOSの場合、ソースコードかOSごとのパッケージよりインストール)

$ sudo add-apt-repository ppa:ubuntugis/ubuntugis-unstable
$ sudo aptitude update
$ sudo aptitude install qgis

上記でインストールは完了する。簡単にインストールが完了するあたり、さすがUbuntuである。

QGISの起動

QGISの起動は、コマンドラインでqgisと打つだけである。

$ qgis

まずプラグイン!

QGISにはたくさんの機能が「プラグイン」として提供されているが、初期設定の状態では、そのほとんどがまだ入っていない。以下のプラグインは入れよう:

  • open layers プラグイン ... GoogleMap等の画像を背景に表示するプラグイン。

OpenLayersPluginで衛星画像が表示されない

ある日突然OpenLayersが死んだ.以下の対処法をやってみたが無理だったので,別のプラグインを入れることに.

Web → QuickMapServices → Settings → More services → Get contributed pack → ok → 保存

以下を試したけどダメだった

QGIS 2.8から2.18に変えても、OpenLayersプラグインを再インストールしても変わらず。

rm -rf ~/.qgis2/python/plugin/open_layers # プラグインをrmコマンドで消してみる
sudo apt remove qgis  # QGISをアンインストール
sudo apt autoremove 
sudo apt install qgis #再インストール

QGISで扱える衛星画像形式

QGISでは、GDALライブラリによりラスターデータを読み込んでいるため、GDALで扱えるデータ形式であれば読み込むことができる。(全種類確認したことはない。)

具体的な例はを挙げると以下の通りである.

  • GEOTIFF
  • GRASS Raster
  • Arc/Info Binary Grid

GDALで扱えるデータフォーマット一覧

QGISへのラスターデータ読み込み

高分解能衛星Landsat: 植生指標NDVI, 温度画像で使用した下記のデータをQGISに読み込んでみる。

p107r035_7t20010924_z54_nn10.tif
p107r035_7t20010924_z54_nn20.tif
p107r035_7t20010924_z54_nn30.tif

1. まず[ラスターレイヤ]の追加をクリック。

QGIS_image2.png

2. 読む込む画像を選択、今回はp107r035_7t20010924_z54_nn10.tifを選択。

QGIS_image3.png

3. 読み込みが完了すると、下図のように画像が表示される。

QGIS_image4.png

4. ズーム表示や表示範囲を変更するには、下図内の赤丸内のツールを使う。

QGIS_image5.png

このようにQGISではマウス操作が可能であり、GRASSソフトウェアと比べて、画像閲覧が非常に楽であることがわかる。

QGISとGRASS

解析をしていると、GRASSで解析したデータをQGIS上に表示したい!もしくは、QGIS上でGRASSコマンドを使って解析をしたい!っと思うことがあるかもしれない。大変便利なことに、QGISにはGRASSの機能を使えるようにするプラグインが存在する。つまりプラグインを導入することにより、GRASSで処理したデータを読み込む事ができ、さらにGRASSのコマンドまでそのまま使えるのである。

GRASSプラグインの追加方法

1. メニューの[プラグイン] - [プラグインの管理] をクリック。

2. プラグインの追加画面が表示されるので、GRASSプラグインを選択。

QGIS_image6.png

3. プラグインが追加されると、GRASSツールのアイコンが表示される。

QGIS_image7.png

4. アイコンの中から、マップセットを開くを選択。

QGIS_image8.png

5. GRASSの解析に使用しているLocationとMapsetを選択する。これでGRASS内のデータセットとQGISが接続される。

6. 実際にGRASSのデータを表示したい場合は、ラスターマップを開くをクリックし、開きたいラスターマップを指定する。

QGIS_image9.png

以上がGRASSのデータをQGIS上に表示する方法である。表示するだけでなく解析も可能である。

GRASSコマンドによる解析を行いたい場合は、GRASSツールの呼び出しをクリック。

QGIS_image10.png

するとGRASSコマンドの一覧が表示されるので、使いたいコマンドを選択し、解析をすることが出来る。ただし解析対象となるのはGRASSのマップセット内のデータである。

QGIS_image11.png

現地写真のとりこみと表示

  • eVisイベントブラウザで写真が表示されない時は,
    • 「ファイルパス」を[filepath]に!
    • 「パスは相対です」にチェックを!

さらに学びたいという方へ

その他、slide shareなどでQGISと検索をかけると沢山ヒットします。

また「FOSS4G QGIS」とググるとヒットすると思います。

参考文献

  • QGISmonster ・・・Web上に存在する数少ないQGISマニュアルの一つである。ありがたや。
Last modified:2021/09/19 22:33:49
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