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LinuxのCUI

コンソール(ターミナル)

Linuxの真価は、CUI (command user interface)にある。キーボードからコマンドを打ち込んで操作するのである。そのために, 文字の出力を画面に表示する仕組みが必要である。それをコンソールとかターミナルと呼ぶ。では, Linuxのコンソールを出してみよう。

CTRL+ALT+Tという操作(CTRLキーとALTキーとTキーを同時に押す)をしてみよう。すると, 黒い画面が現れる。これがコンソール(ターミナル)である。

このコンソールには,

s12345@2D202-p018:~$ 

というような表示が出ているだろう(ただし環境によって微妙に違う可能性がある)。

シェル

この状態で, Linuxは君からのコマンド入力を待っている。君がここでコマンドをキーボードから入れれば, Linuxはそれを解釈して何か処理をする。その仲介をする仕組みをシェルという。

ここでコンソールとシェルという, 意味のよく似た2つの言葉が出てきたが, これらは, 異なる概念であり, 異なる仕組み(ソフトウェア)である。コンソールは文字表示だけを行い, 実際の様々な処理はシェルが行う。といっても, 今はその区別にそれほどこだわる必要はない。ざっくり言えば, コンソールは黒画面を表示するソフト, シェルはその黒画面に表示される内容をつくるソフトである。

問: コンソールとは何か? シェルとは何か?

コマンド

上記の,

s12345@2D202-p018:~$ 

みたいなのは, シェルがコンソールに表示させているものであり, プロンプトという。プロンプトが出ていれば, 「ああ, シェルが私を待ってるんだな」と思えばよろしい。ユーザーは, このプロンプトのあとにいろんな「コマンド」をキーボードから打ち込んでシェルに指令するのである。

問: プロンプト(prompt)とはもともとどういう意味の英語か? その言葉がここで使われているのはなぜだろうか?

以下、プロンプトは$と略記する。$はコマンドの一部ではないので、以下の説明で打ち込む必要はない。

問: この画面で、以下のようなコマンドを打ち込んでみよ:
$ cal

以下のような結果になっただろうか?

     1月 2019         
日 月 火 水 木 金 土  
       1  2  3  4  5  
 6  7  8  9 10 11 12  
13 14 15 16 17 18 19  
20 21 22 23 24 25 26  
27 28 29 30 31        

calはカレンダーを表示するコマンドである。次に, 以下のコマンドを打ってみよう:

$ cal -j

その結果は, 日付が1/1からの通算日(1/1から数えて何日目か)で表示される。このように, コマンドに続けて, スペースをあけてハイフンつけて何かの文字, という形で, コマンドの機能が変えられたり拡張されたりする。この「ハイフンつけて何かの文字」を, コマンドの「オプション」という。それぞれのコマンドにはそれぞれ特有のオプションがある。それを調べるには, manというコマンドを使う。以下を打ってみよう:

$ man cal

calコマンドの使い方(マニュアル)がざざっと出てきただろう。ページを進めるには[Enter]キーや[Space]キーを押せばよい。終わるには[q]キーである。

では, 以下のコマンドを打ってみよう:

$ date
$ free
$ df

それぞれ、以下のような結果になっただろうか?

$ date
2019年  1月  9日 水曜日 18:48:16 JST

これ↑は日付や時刻を表示するコマンドである。

$ free
total       used       free     shared    buffers     cached
Mem:        507200     484608      22592          0      46748      95180
-/+ buffers/cache:     342680     164520
Swap:      4192956      34684    4158272

これ↑はメモリの使用状況を表示させるコマンドである。メモリとは計算機のハードウェアの一部で、処理に必要な情報を一次的に保持する機能を持つ。計算機の仕事を人間のデスクワークに例えるなら、メモリは机の広さのようなものである。数字はキロバイト(kB)単位である。

$ df
Filesystem           1K-ブロック    使用   使用可 使用% マウント位置
/dev/sda2             34329036   2739940  29845244   9% /
varrun                  253600        84    253516   1% /var/run
varlock                 253600         0    253600   0% /var/lock
udev                    253600        60    253540   1% /dev
devshm                  253600         0    253600   0% /dev/shm
lrm                     253600     34696    218904  14% /lib/modules/2.6.22-14-generic/volatile
/dev/sda1             39078080  13077968  26000112  34% /media/sda1

これ↑はハードディスクの使用状況を表示させるコマンドである。ハードディスクとは、計算機が情報を保管するためのものである。メモリとの違いだが、メモリはあくまでそのときの処理に必要なデータを保持するものであり、それに対してハードディスクは、処理が終った情報や、当面は使わない情報までも保存するものである。先のデスクワークの例では、ハードディスクは本棚に相当する。


Linuxのコマンドは、これら以外にもたくさんある。しかし無数にあるというわけではない。いくつかの基本的なコマンドをしっかり覚えれば、それらを組み合わせて、いろんな機能を実現することができる。それを、すこしづつ学んでいこう。

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Last modified:2020/01/10 11:41:04
Keyword(s):
References:[Unix/Linux入門] [2018_実用解析]