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とらりもん - GEO-Eye サンプルデータ Diff

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!GeoEye-1の概要

*GeoEye-1は、米国GeoEye社が保守運用している衛星である。
*パンクロマチック(450-800nm)で0.41m(直下)、マルチスペクトル(青450-510nm、緑510-580nm、赤655-690nm、近赤外780-920nm)で1.64m(直下)という、とても解像度の高い画像を撮影できる。
*打ち上げは、2008年の9月。
*直下視でのswath(刈り幅)は、15.2km。
*回帰日数11日、軌道傾斜角98°、衛星高度681kmの太陽同期純回帰軌道。
*日本上空の通過時刻は、AM10:30-11:00ごろ。
*全方向に45度までのポインティングが可能。
*1ピクセルの情報量は、11ビット(0〜2047)。
*画像は高価:http://www.spaceimaging.co.jp/Portals/0/images/purchase/flow/price/GeoEye-1_IKONOS_pricelist.pdf

参考:http://www.eurimage.com/products/docs/geoeye-1.pdf

!サンプル画像のダウンロード

以下のサイトで、簡単な申し込みをして、専用のウェブサイトからダウンロードする。

http://www.spaceimaging.co.jp/general/productsample/tabid/228/Default.aspx

!GRASSへの取り込みと表示

ここでは、マルチスペクトル画像(Geoプロダクト)を例として取り上げる。

まず、GeoEye-1サンプル画像の測地系(WGS84)と投影法(UTM)に合わせたLocationを作成しておく(既にある場合は不要)。作業範囲や解像度は指定しなくてよい(後で設定するので)。Mapsetは、適当にGeoEye_sampleなどとしておけばよい。作成したLocationとMapsetで、GRASSを起動する。

サンプルのダウンロードファイルを解凍すると、画像本体やヘッダーファイルが入ったディレクトリが出てくる。画像本体はgeotiff画像なので、r.in.gdalで簡単にとりこめる。

$ r.in.gdal i=po_1456267_blu_0000000.tif o=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_blu

上記と同じようにして、grn(緑)、red(赤)、nir(近赤外)もGRASSにとりこむ。

トゥルーカラー画像にするには、以下のようにする。

$ g.region rast=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_blu   # 解析範囲を画像に合わせる。
$ d.mon x0 # ディスプレイの起動。
$ d.rgb red=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_red green=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_grn blue=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_blu

これだと、暗い画像が出来上がるはずである。というのも、このサンプル画像は、画像表示用にダイナミックレンジを最適化していないためである(製品版ではそういうオプションがあるみたい)。ここで、画像として表示したいという目的であれば、2つの対処法がある。

ひとつめは、GRASSのなかでカラーテーブルを設定する方法。以下のようにすれば、各バンドの画像内のDNのヒストグラムを調べて勝手にカラーテーブルを割り当ててくれる。ただし、これを使うと、白飛びぎみの画像になり、カラフルな画像になる。ヒストグラムは、画像内のDNの分布でしかないので、必ずしも赤・緑・青のバランスや明るさ(明度)を正しく反映するわけではないためである。これが嫌な場合は、各バンドごとにカラーテーブルを自作して調整するしかない(めんどい)。

$ r.colors map=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_blu color=grey -e # これを各バンドについて実行する。
$ d.rgb red=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_red green=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_grn blue=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_blu

もう一つの方法は、png画像にはきだしてから、gimpやimagemagickなどの他のソフトで補正する方法である。ここでは、pngではきだす方法だけ、以下に書いておく。

$ d.rgb red=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_red green=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_grn blue=Yokohama_GE1_Geo_MSI_4B11b_blu  
 # 暗いままの画像を表示しておく。
$ d.out.png output=out.png

!備考

*放射量補正に関する情報を探してみたが、まだ見つかんない。DN値でしかデータを扱えないのだろうか?(というか画像を買ったことないので、製品に情報がついてくるのかもわからない。サンプルのヘッダーなどには書いてなかった。)