リモセン入門
筑波大学農林工学系 奈佐原(西田)顕郎
リモセンとは
リモセン(リモートセンシング; remote sensing)とは、広義には、離れた場所(remote)から何かを観察(sensing)することです。あなたの視覚も聴覚もリモセンです。触覚はリモセンではありません。カメラや天体望遠鏡はリモセンです。レーダーもリモセンです。
しかし、世間で「リモセン」というときは、普通は、特に宇宙や空から地球を観測することを意味します。
お薦めの入門動画
リモセンの概要は, まず映像コンテンツでざっくり知るのが手っ取り早いでしょう。以下を視聴してください:
- 放送大学「環境の可視化」第3回: リモートセンシングによる可視化
- 放送大学「環境の可視化」第14回: 地球環境の可視化
リモセンでわかること
気象
災害
生態系
海洋
- 海洋プランクトンの発生(赤潮など) ←リンク切れ(2016/07/01)
- 津波の伝播
火山・地震
- 火山データベース
- 雲や噴煙を透視する観測 ... その原理
- 有毒火山ガスのモニタリング ... その原理
- 地震による地殻変動の観測
氷河
測地学
人口/都市化
もっと知りたい人に
リモセンの長所
- どこでも見える(政治/社会/自然などの条件に制約されない)。
- 繰り返し見える。
- 過去のデータがある。
- 計算機で自動・大量処理が可能。
リモセンの短所
- 雲があると下が見えない。(合成開口レーダーなどは見えるけど)
- 細かいものを見るのと、頻繁に見るのとが両立できない
- 物理量への解釈が難しい。
肝に命じろ!
「絵をそのまま信じるな!」
- 見たい対象の物理的特性を絶えず意識する。何がどう見えているか、考える。
- 地上で検証する。それが無理なら別のデータなどで裏付ける。
- 発想を柔軟に。「このセンサーはこの用途」と決めつけない。
- 衛星では見えないものもある。
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